髙田 潤
福島 学
少子化,理科離れが大きな社会問題となる中,いかに将来有望な人材を呼び込み育て上げるかが,今後,セラミックス分野の更なる発展を司る鍵となっています.また,すでにセラミックス関連分野で活躍しつつある学生・大学院生のやる気・モチベーションを一層高め,魅力ある優れた人材として社会に送り出すことが求められています.2010年4月号「セラミックスと教育」特集では,本協会教育委員会の協力の下,小中学校から高校教育,学部教育,大学院教育,さらに社会人教育にいたるまで,さまざまな魅力ある取り組みを紹介しました.本特集では,2012年および2013年年会の教育セッションで報告された最近の取り組みを中心に,「セラミックスと教育」関連分野の進展を紹介します. (特集担当委員:鈴木義和)
櫻井 修
The recent educational activity of Ceramic Society of Japan was described. The educational support for a student, a young engineer, or a researcher was shown.
学生や若い技術者,研究者の学習の助となる最近の日本セラミックス協会での教育活動について述べる.
木枝 暢夫
最近の大学では,低学年でいかに学びのきっかけを掴ませるかが大きな課題となっている.その対策として,学部1年生を対象におこなっているものづくり体験実習の内容と,その授業を通して考えたことについて述べる.
田中 功・長尾 雅則・山中 淳二・綿打 敏司・米﨑 功記・三浦 章・熊田 伸弘
山梨大学工学部で取り組んでいる教育プログラム「自発リーダー(学大将)を生む環境作り」のうち,学部1〜3年次学生対象の学科横断型「クリスタル材料科学」キャリアハウスでの活動を紹介する.
白神 達也・野村 勝裕
龍谷大学理工学部物質化学科では,2011年度より,学部3年次後期の選択科目「構造解析学」の講義において,VESTA ならびに RIETAN-FP を用いた計算機実習を行っている.本稿では,これら実習の導入・実施方法,導入効果について紹介するとともに,今後の課題について報告する.
吉川 英見・岸 哲生・吉岡 朋彦・塩田 忠
学生実験で使用する装置を更新した.部品を一新するも,自作の要素を残し,これまで手動で行っていた測定を自動化した装置を作製した.これにより,イメージアップを図るとともに,装置自作の意識づけを試みようと考えた.
蒲地 伸明
釉性状を短期間で理解するうえでゼーゲル式を学ぶことは非常に有効である.しかし,ゼーゲル式の計算には煩雑で時間がかかる.そこで釉調合計算ソフトウェアを開発し活用することで学習の効率化を図っている.
鈴木 義和
筑波大学では,サマースクール等で数多くの高校生を受け入れているが,今回,その中でもかなり異色の「米軍基地ハイスクール連携プロジェクト」を実施することとなった.本稿では,この取り組みを紹介する.
米田 美佳・中西 真・押木 俊之・小野山和男・原田 勲・菅 誠治・髙田 潤
青少年の科学に対する関心を喚起する上で,日常生活に密着したテーマは効果的である.岡山大学では,青少年にとって身近な題材である「やきもの」に関する材料科学的な研究を進めている.その研究成果を用いた科学啓発活動を紹介する.
伊村 俊見
全国セラミック教育研究会が,高校生向けセラミックスに関する検定試験を自ら実施することになった経緯と実施にむけての取り組み.そして今後の課題と展望について.
篠﨑 泰夫