曽根 純一
最近急激に注目を浴びている3Dプリント技術分野においては,金属粉体に対してレーザビームを照射し,部分的な溶融凝固を繰り返すとともに,積層工程を経て立体成型を得る手法が主流です.本特集の冒頭では,金属素材の自由造形に関わるレーザ焼成プロセスについて,国内外における技術動向から,さまざまな研究開発の経緯について紹介し,さらに,セラミックス素材を用いた3Dプリント技術の開発についても,国内外の事例を参照しながら,最新の開発成果について触れます.3Dプリント技術がどのようなものであり,どのようなことができるのか,次世代に向けた可能性を検証します. (特集担当委員:桐原聡秀)
三浦 秀士
金属構造体の3Dプリンティングに関し,Ti粉末のレーザフォーミングによる高密度造形体の作製および機械的特性評価,さらに粉末粒径が側面精度に与える影響について紹介する.
阿部 浩也・近藤 光・内藤 牧男
セラミックス材料の3Dプリント技術の一つである,ダイレクトインクライティング(DIW)法について紹介する.また,DIW技術の鍵となるインク(コロイドゲル)の設計指針や調製法を,筆者らの研究事例を交えながら説明する.
多々見純一・丸尾 昭二
セラミックス光造形モールドにセラミックスラリーを鋳込む手法の特徴は,微小形態付与だけでなく,セラミックスの優れた機能を利用できることにある.微小構造体の作製方法と,いくつかの作製例について紹介する.
桐原 聡秀
微粒子を分散した液体樹脂ペーストを素材とし,光造形法による3Dプリントについて解説する.成形した構造体に脱脂および焼結処理を施せば,フルセラミックス部材への転換も可能である.
ウチノ ケンジ
白井 孝
鈴木 義和
川脇 徳久・立間 徹
古海 誓一