岡本 明
保科 拓也・鶴見 敬章
チタン酸バリウム微粒子・セラミックスの結晶構造や誘電特性が粒子サイズによって変化する現象,すなわちサイズ効果について,約60年にわたる研究の変遷から現象を整理・解説し,その起源について考察する.
東日本大震災において,我が国はそのライフライン・道路網の脆弱さを露呈しました.また,高度経済成長時に建設されたコンクリートは劣化が進行し,さまざまなトラブルを起こしており,その補修技術の確立が必要です.現在,政権下で国土強靱化政策がすすめられていますが,これまでに技術者が培った技術がなければ実現できないものです.本特集では,国土強靱化政策に貢献できるセメント・コンクリートの材料技術に注目し,その内容を紹介します. (セメント部会 新 大軌)
大宅 淳一・三五 弘之
セメント系材料で広く利用されているカルシウムアルミネートおよびその水和物に関して,陰イオンの固定化反応について解説した.含有するアルミニウム対する陰イオン量がその生成物を大きく変化させる.
森 裕克
高機能かつ環境負荷低減に考慮したセメント系材料の開発を目的にポルトランドセメント(PC)-アルミナセメント(AC)-石膏-高炉スラグ微粉末(BFS)系での検討を行い,BFS含有量を50%としても優れた特性を得られることを示した.
星野 清一・平尾 宙
現在,セメント産業では,他の産業で発生した廃棄物の活用による資源循環への貢献と,CO2排出量の低減といった環境課題を両立するための技術開発が求められている.これらのより一層の推進に向けた最近の技術開発の動向について概説した.
羽田 肇