春日 敏宏
2020年,日本でも5Gのサービスが開始され,高速大容量,低遅延,多数同時接続により,新たなライフスタイルやより快適な社会の実現への一歩と期待されています.2023年にはSA方式,2030年には5Gの次の移動通信システム6Gも試験が開始されるといわれています.本特集では,次世代移動通信システム5G,6Gの技術動向,必要とされるセラミック材料,部品,技術など新展開を紹介します. (特集担当委員:川村知栄・北中佑樹・古賀英一・米津麻紀)
堀部 雅弘
池田 浩昭
横山 直人
電子機器に使われる基板材料の特性と高速シリアルインターフェースで発生するディジタル波形の歪みを補正する仕組みについて詳しく説明する。
大里 齊・菅 章紀
次世代移動体通信システム(6G)では、LCP等のポリマーに代わって超低誘電損失/tanδが-105レベルのセラミックスが主役になる!ケイ酸塩系/スピネル系/コランダム系セラミックスを解説した。
山本 孝
5G/beyond5G~6Gで用いられる周波数帯はミリ波からテラヘルツ波と広範囲に渡る。これらの周波数帯を活用したアプリケーションの中で、シールドと吸収体は重要なコンポーネントである。本稿では基礎から応用まで説明する。
菅 章紀
5Gやポスト5G用デバイスには、低誘電率かつ低損失な誘電体材料が求められる。本研究グループは、溶融塩法や空席を持つAl系スピネルを合成することにより、四面体サイトのAlの占有割合の変化が低損失化に大きく影響を及ぼすことを明らかにした。
馬屋原芳夫
5G通信用途に低誘電正接のLTCCを開発した。誘電正接は従来のLTCCの1/2~1/4である。非晶質タイプと結晶性タイプがあるが、非晶質タイプはアルカリの混合比で、結晶性タイプは結晶化度を上げることで低誘電正接を達成した。
古賀 英一・東 佳子
陣内 佛霖・五十嵐純太・渡部 杏太・深見 俊輔・大野 英男
松本 昌樹
繊維状単結晶窒化アルミニウム(Thermalnite)を用いることで、従来なかった高熱伝導率と高機械特性を両立したセラミックス基板を開発した。ThermalniteとAlN多結晶粉末と組み合わせることで、AlN基板内部に柱状組織を形成し、繊維強化を起こすことで、AlN基板の弱点であった機械特性を大幅に向上させることに成功した。
林 博道・熊澤 知志
藤平 紀一・長野 貴仁・村山 浩二
青野 宏通・板垣 吉晃
Alexander MARTIN