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杉本 直樹
セラミックス誌では,日本セラミックス協会・教育委員会の協力の下で,2010年4月号「セラミックスと教育」,2013年11月号「セラミックスと教育(2)」,2017年11月号「セラミックスと教育(3)」の特集において,教育現場における様々な取り組みを紹介してきました.コロナ禍を経て,教育現場にも大きな変化がありました.本特集では,最近の取り組みを中心に,「セラミックスと教育」関連分野の状況を紹介いたします. (特集担当委員:中村真紀・板垣吉晃・和田憲幸,編集協力:教育委員会)
亀島 欣一
2023年5月にコロナが感染症法で2類から5類に移行し,ようやくポストコロナの時期に入った.本稿では2020年から2024年に掛けてコロナへの対応の変化とともに見られた学生の変化を中心に紹介する.
中村 有里・尾坂 明義
筆者らが12年間取り組んできた国際化学実験教室やセミナーについて紹介する.コロナ禍とアフターコロナや多様化する参加者において,実施形態や手法を変えながら継続した過程について述べる.
松永 知佳
感染症拡大に伴い,一時中止されていた一般公開が再開され,セラミックスプロセスの一つである絵付け作業を小学生に体験を提供した.その活動に関して紹介する.
和田 憲幸
鈴鹿工業高等専門学校 材料工学科で行っているガラスおよび分光法を用いた「ものづくり体験教室」と「親子でガラスづくり体験教室」,高専生が研究計画を立ててものづくりを行う「創造工学」を紹介する.
武井 貴弘・齋藤 典生・熊田 伸弘・綿打 敏司
山梨大学大学院総合研究部附属クリスタル科学研究センターでは,これまで結晶に関して研究してきたが,それと共に材料に関する人材育成活動も行ってきた.そこで本稿では,最近行ってきた材料系人材育成事業を紹介する.
堀越 亮
本稿では筆者が「ケセラセラ・ミックス」法を駆使して開発した,いくつかの模型教材を紹介する.入手しやすい安価な材料で構成される構造模型,触媒模型,そして分子模型が登場する.
岩本 伸司
ゼオライトは分子ふるい,カチオン交換など様々な用途に用いられる機能性材料である.本稿では群馬大学の学生実験で実施している“A型ゼオライトの水熱合成とそのイオン交換能”という実験テーマについて紹介する.
平 靖之
マイクロスケール化学実験は,実験器具を小さくして,また使用する試薬の量を少なくして行う化学実験であり,理科実験の新しい取り組みとして学校現場で注目されている.本稿では,蛍光体セラミックスに関するマイクロスケール化学実験の教材開発の取り組みを紹介する.
相見 晃久
大学での学生実験を想定した,セラミックス材料研究の基本である合成と,構造および物性の組成依存性を調べることを目的とした実験を紹介する.CaCO3:Ce,Mnを,Mn賦活量を変化させ合成し,格子定数および発光強度の組成依存性の測定から,固溶体と混合物の違いや発光特性について考察させる.
武部 博倫
愛媛大学 工学部工学科 材料デザイン工学コース内の一実験室にセラミックス工房を設置し,学生実験への利用や地域産学連携及び高大連携プログラムの実験室としての活用を模索している.本稿では同工房の特徴と学生実験への適用例を紹介する.
作元 朋子
岡山県立大学デザイン学部で陶磁を専門に教育に携わってきた経験から,美術館との連携授業,国際交流など特徴的な取り組みを紹介する.
緒方 智成
西堀麻衣子・横 哲・二宮 翔
Magdalena KOTRLA