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細野 秀雄
最近の光および色に関わるセラミックスの相互作用に基づく,新たな機能性材料の合成・評価・物性・応用に関するフォトセラミックスを特集する.本特集では,秋季シンポジウム,「フォトセラミックス~光と色に関わるセラミックスの合成・機能・応用~」のセッションにおいて年長から若手研究者まで幅広い層によって講演された内容を中心に,蛍光材料,光センサ材料,非線形光学材料,波長変換材料,光触媒,色材に関連する研究を紹介する.前編となる2025年12月号では光触媒および顔料に関する研究を取り上げた.後編の1月号では,蛍光に関する研究を紹介する. (特集担当委員:和田憲幸・佐藤泰史・前浪洋輝・山口和輝)


戸田 健司・疋田 渉
Mnイオンは,発光中心や着色中心として機能する.多様な酸化数を有することで多彩な光学特性を示す点,さらに低コストである点から,蛍光体や顔料としてのさらなる展開が期待される.


早川 知克・松久 颯斗・岡 亮平
ガラス中の1価イオンの挙動はガラス構造の観点からよく理解されているが,Na+イオンと大きさがほぼ同じAg+イオンはホウ酸塩ガラスやリン酸塩ガラスなどの中で特異的な構造を形成し,通常では得られない光学特性を示す.本稿ではAg量子クラスター含有ホウ酸塩ガラスの光学特性を概観するとともに,その構造モデリングの取り組み及びマクロな機械的強度に及ぼす影響について最新の研究成果を紹介する.


井上 幸司・和田 憲幸
酸化亜鉛(ZnO)は,ワイドバンドギャップ半導体として知られ,また低電子線励起による発光特性が注目されている.現在,電子線励起用蛍光体の中で,電子励起による緑や青色発光を示す蛍光体としてZnS:Ag,Cl,ZnO:ZnやZnGa2O4などがあるものの,有害性,短寿命や原料単価の高コストなどの諸課題により,新規の蛍光体が求められており,我々はZnOを中心に希土類フリーの蛍光体の開発を目指しており,本稿ではワイドバンドギャップ型の希土類フリーZnO系酸化物蛍光体について紹介する.

中西 昭博・尾上 知也・森賀 俊広
大気中で合成,取り扱い可能な酸化物系蛍光体に焦点を当てた研究を紹介する.ガーネット型構造を有するEu3+賦活酸化物系蛍光体や,Mn賦活赤色蛍光体について,発光特性と結晶構造との関係を交えながら紹介する.


松嶋 雄太・早坂 龍星
蛍光体の発光中心の電子状態はその局所構造によって決まる.本稿では,発光波長制御の実現を目指し,赤~近赤外発光を示す3d遷移金属イオン周囲の局所構造について,実験的および計算科学的な手法で明らかにされる姿を紹介する.


半谷 泰生・長谷川拓哉・大川 采久・殷 澍
本稿では,Bi3+増感型RE2MoO6:Yb(RE=Gd,Y,Lu)近赤外ナノ蛍光体の設計・合成から発光特性評価,さらに近紫外-近赤外波長変換蛍光体としてc-Si太陽電池の変換効率評価までを体系的に行なった研究を紹介する.


渡邉美寿貴
蛍光体の発光特性は発光イオンの配位環境に依存するが,NASICON型構造のような複雑な系では実験的サイト特定が困難である.本稿では,古典分子動力学シミュレーションによりNa3Sc2(PO4)3中のEu2+がM1サイトに選択的に置換されることを示し,本手法の有効性を紹介する.

藤本 裕・川本 弘樹
シンチレータとドシメータはいずれも,放射線を検出・測定可能な蛍光体に分類され,多くの放射線利用技術を支えている.本稿では,両者の基礎物性から実用材料の多様性,さらには近年の研究トレンドまでを紹介する.


笹井 亮・藤村 卓也
近年陰イオン検知能が報告されるようになった発光性希土類をドープした層状複水酸化物(LDH)について,その研究動向と著者らが明らかにしてきたTb3+をドープしたLDHの陰イオン種に応じた発光変化の機構と,硝酸イオン検知能について紹介する.


柴田 寛丈


佐藤 泰史


森田 一軌












